2010年2月9日火曜日

飯田紬

      信州飯田紬


  
丹念にゆるやかに織り上げた布


本日の作品は信州飯田紬です。

制作は広瀬尚絹氏の奥様である広瀬澄子氏です。

現在、「つむぎのひろせ」としてITを使い、オリジナルの紬を制作しておられますが、今回の作品は写真の証紙に書かれてある「手おりの中の手織」というように、経緯いずれも無撚糸を使用し、いざり機で糸をピンと張らない状態で織っていくという大変手間のかかることをしています。

そうして織りあがったこの作品は、空気を十分吸い込んだ、ふんわりとした最高の絹織物の風合いを感じさせてくれます。


手織のぬくもりだけでなく、草木染めで染め上げた糸は本当にやさしい色合いを感じさせてくれます。この作品は「渋木、蘇芳、くるみ、ざくろ」など使って染めています。右奥の写真はりんごや梅などで染めた糸で織り上げた作品です。


着れば着るほど好きになる

とてもやさしい地色ですので、帯合わせはやや濃い目のものや白っぽい感じでまとめたらすっきりすると思います。
右奥の写真は大久保直丸氏制作の塩瀬の染め帯です。
五色豆を描いたとても可愛らしくほんわかした帯ですね。
これから春に向かって暖かい気持ちにさせてくれる合わせ方にしてみました。
手おりの中の手織りを味わうことが出来る、気持ち良い風合いの紬です。着れば着るほど体に馴染み着物ってこんなに気持ち良いものなんだと噛み締められるステキな紬です。

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