2010年4月22日木曜日

黄八丈

本場 黄八丈(きはちじょう) 名古屋帯


  
特産品が島名に

本日の作品は本場黄八丈の八寸名古屋帯です。
黄八丈は、古くは室町時代から、江戸時代には将軍家の御用品としても献上されていました。
1977年に国の伝統的工芸品に指定されています。

「八丈」とは、元来 1疋(ひき、着物2反分の事)の長さを8丈(1丈は約3m)に織った絹織物の呼称で、古い文献でも見られます。
そして黄色に染められた8丈の格子柄の織物が「黄八丈」と呼ばれ、島の特産品として江戸で珍重されるうち、その絹織物を産出する島だから八丈が島と呼ばれるようになったと言われています。

詳しくはこちら http://www.f2.dion.ne.jp/~juni/



受け継がれるもの

黄八丈は基本的に「黄」・「樺」・「黒」の三色が主で、黄=黄色を主としたものを「黄八丈」、樺=茶色を主としたものを「鳶八丈」、黒=黒色を主としたものを「黒八丈」と呼ばれています。
その三色から応用してグレーやオリーブなどの珍色も染められています。
上の写真にはそれぞれ島に自生する草木で染められた帯が写っていますが、どれも個性的で、でも優しく温もりのある素敵な帯たちです。


しなやかな締め心地が癖になるお洒落な楽しい帯です。
脈々と受け継がれてきた工芸品をどうぞご堪能ください。