2010年11月21日日曜日

附下着尺

     附下 京繍 吹き寄せ文          
      (つけさげ きょうぬい ふきよせもん)


  
伝統的工芸品

本日の作品は附下です。図柄は京繍 吹き寄せ文です。現在、日本刺繍において伝統的工芸品と認定されているのは「京繍」と「加賀繍」のみです。

京繍は日本的な意匠(構図)を中心に色彩豊かな繍糸と職人技と呼ぶに相応しい多彩な技法を駆使して制作されています。

今回の作品も象牙色のような何とも言えない柔らかい地色に対して、吹き寄せで集められた葉や小花のひとつひとつの色目がやさしくやさしく丁寧に刺繍されています。

右の写真は上前部分です。本来吹き寄せという柄は様々な落葉・落花が地面に吹き集められた様子を文様化したもので、銀杏や紅葉・松葉や松毬・蔦の葉など秋風が運ぶ晩秋の情緒を表わした文様の為、日本料理でも使われている秋冬を代表する図柄なのですが、現在は桜や菊を入れて季節にこだわらず、自由に描かれているのが多数です。
この作品もおもいっきり小梅が入ってます、でも可愛いです(笑)。


小物も帯も選び放題

基本的には、フォーマルの帯を合わせます。地の色がオフホワイト系なので帯び合わせは無限大ですね。
写真は名物裂を織り合わせた八寸名古屋帯をのせてみました。
この帯ひとつをとっても小物合わせがかなり楽しめますね。それだけこの着物が合わせやすいということなんです。


お茶席やお食事会などこれからの季節を十分楽しめる素敵な着物です。好み通りに帯や小物がのった時、色合わせがとっても楽しくなるでしょうね。