「生皮芋」
本日の作品はきびそ八寸名古屋帯です。制作は白鷹織の佐藤新一氏です。
上段の写真にあるオリーブ色のような太い繊維が「きびそ」です。漢字で書くと「生皮芋」となりますが、間違いなく絹です。
繭から生糸を引き出す際、まず糸口を見つけますが、その時に繭の上層の糸にならない部分が取り除かれます。
それを集めて乾かしたものが「きびそ」と呼ばれていますが、それはもともと蚕が繭をつくる時、最初にはき出す糸なので、太さが均一でなかったり、よれたりするため「糸くず」として大半が廃棄処分されていたそうです。
キビソの生地は、シルクのなめらかな肌触りとは異なり、ごわごわと硬く張りがあるのですが、シルク同様、吸湿性・抗菌性があります。
それは、水溶性のたんぱく質セリシンが豊富に含まれている為なのですが、近年、高い保湿力・紫外線吸収力・そして抗酸化作用の働きがあることが注目され、薬品・化粧品・医療用品の素材として研究や試作が盛んにおこなわれています。
気軽に締めてお出かけを
合わせ方は、小紋や紬などのカジュアルが主体です。基本的には無地感覚なので着物合わせはかなり広いですね。
帯締め・帯揚げが多いに楽しめますが、合わせ方によってガラっと雰囲気が変わるでしょうね。
気軽に締めてお出かけするには抜群の帯です。味わい深い素敵な名古屋帯をどうぞご堪能下さい。
HPはこちらから http://www.kimono-seki.com
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