会津桐・南部表付下駄
(あいづぎり・なんぶおもてつきげた)
会津桐の緻密さが生む最高の履き心地
本日の作品は南部表付下駄です。台は会津桐を使っています。
一般に桐の下駄は断熱性に優れ、軽くて腐りにくく、調湿性に富むなど様々な利点がありますが、その中でも会津桐は年輪が明瞭・材質が緻密で減っても割れない・材に粘りと光沢がある・色は銀白色で美しいなどとして重宝され、現在も高級家具の材料に使用されています。
鼻緒は、表は塩澤織、裏は本天(ビロード)の鼻緒です。本塩澤の着物でもよく見るモノトーンの縞が洒落ていますね。中紐もきちんと麻紐ですので履いていても緩まず、履き心地満点です。
南部表と野崎表
一般には畳表と呼ばれていますが、材質は竹皮を細かく裂いて編んでおり、種類も大きく分けて南部表と野崎表の二つがあります。
南部表とは、現在では出来の良い畳表の代名詞となっていますが、昔は南部藩の下級武士が内職として編んでいた雪駄表の出来が良かったことから、として南部表の名前が残ったという説があります。
野崎表とは 野崎の語源ははっきりしませんが、編み方も違いますが、通常の南部表よりも編み込みが荒く、仕上げの工程も若干省いた物を野崎表と呼んでいます。(品質には全く問題ありません、南部表がそれだけ上質だという事です)
右の写真ですが、赤い鼻緒の方が野崎表です。一目瞭然ですね。
南部表の下駄と言えば、こっぽり(ぽっくりとも言い、全国で呼び名が様々)が有名ですが、通常の下駄での南部表付はあまり見ることは少ないと思います
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