栗山 吉三郎
和染紅型(わぞめびんがた)
本日の作品は紅型訪問着です。制作は京都 栗山工房です。
故人である初代 栗山吉三郎が琉球紅型に魅せられて研究・試作を繰り返し、京友禅に見られるはんなりとした色彩や琉球紅型に見られない熨斗目や茶屋辻柄などを取り入れた、栗山ワールドともいうべき独自の紅型染め「和染紅型」を昭和23年頃に発表したのが始まりです。
今回の作品は「霞に枝垂れ桜 笹 雪輪 流水 蛇籠に苫屋 葵 菖蒲文様 紅型訪問着」とえらい長いタイトルなのですが、それはそれだけの文様が描かれているということであり、そしてそれらのデザイン・配色は何ともきれいにやわらかくまとめられていますね。
最近の作品とは違い、かなり以前に制作されたこの作品は、上質のちりめん生地を使用しているのでつや消しのむっくりとした色合いが紅型の可愛らしさをより一層引き立ててくれています。
帯合わせが楽しい
これだけの多色使いですので、帯び合わせや小物も色々と楽しめると思いますよ。
紅型の大胆さと京風のはんなりとした配色が見事にマッチしたお洒落なお着物です。結婚式やパーティー等の華やかな席には存分に発揮できるでしょうね。